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痒みで苦しむ人をゼロにする

  • 著者:林 明澄(東北大学医学部 4年生)
  • 投稿日:
  • 国名: /
  • 派遣先機関:University of California San Diego
  • 留学目的:基礎研究

一問一答コーナー

名前林 明澄(Asumi Hayashi)
所属大学・学年:東北大学医学部4年
留学先の国:アメリカ
留学先の大学(機関):University of California San Diego
留学の期間:3年次に4カ月半
留学の目的:研究
留学の費用(概算):100万円
-学費:0
-家賃:40万
-生活費:40万
-渡航準備(保険、航空券、Apartmentのdepositなど):20万
プログラム(仲介してくれた機関/人):東北大学皮膚科の先生
利用した奨学金:トビタテ!留学Japan
VISA:J-1 Visa
保険:海外付帯
留学中の住まい:ホームステイ

プロフィール

静岡県出身。中学生のころ、日常生活に支障をきたすほどの重症のアトピー性皮膚炎を発症した。

高校2年の春に主治医と出会い、適切な医療を受けたことにより劇的に体調が改善する。その後、同じように痒みで苦しむ人を救いたいと思い、東北大学医学部に入学した。

現在東北大学医学部4年生(2月からポリクリ開始予定)である。

医学部生活では亀田総合病院によるサマーキャンプ@亀田の学生事務局を務める。所属しているIFMSA-Japanでは、4年次にSCOME(医学教育に関する委員会)の責任者を務める。

また、授業の合間を縫いアトピー性皮膚炎に関する研究を行っている。

3年次の研究室配属でトビタテ留学Japanを利用し留学を経験した。

その後、研究成果を国際学会で発表した。

現在、患者さんに寄り添い、幸せを考えた医療を目指し、様々な活動に邁進している。

皮膚科、精神科、緩和医療科、医学教育、”きょうだい”支援などに興味がある。

サマリー

私は、痒みで苦しむ人をゼロにするため留学した。アトピー研究の最先端であるUCSDにて、黄色ブドウ球菌排除能のある細菌を患者の皮膚に移植する治療法で黄色ブドウ球菌の数や、アトピーの重症度がどう変化するかを研究した。

黄色ブドウ球菌排除能のある細菌の中には、アクネ菌やコリネバクテリウム排除能を持つものがあることが分かり、この細菌移植の治療法は、ニキビや腋臭症にも使える可能性が示された。
また、海外の医学部の授業や臨床現場を見学し、患者さんに寄り添える医療者を育成するカリキュラムについて検討した。

Q1. 留学中にカリキュラムで学んだことについて

私は、痒みで苦しむ人をゼロにするため留学した。アトピー研究の最先端であるUCSDにて、新たな“良い”細菌を患者の皮膚に移植する治療法を研究した。この治療法は有用であることが分かった。また、この細菌移植の治療法は、ニキビや腋臭症にも使える可能性が示された。

また、日本とアメリカの医師患者関係の違いを考察した。日本に比べアメリカは、医師-患者関係が対等だと感じた。その原因として日本では一般の方の医療知識が浅いことがあげられるのではないかと推測し、現在高校生向けの授業を企画している。

また、日本の各大学で行われているPBL(Problem Based Learning)について、改善のポイントとしてファシリテーションの向上があるのではないかと思う。

Q2. カリキュラム以外の、留学先ならではの現地での生活について

アメリカの多様性への寛容さに感銘を受けた。

具体的には、Lyft(Taxiの一種)の運転手が、雑談の際に「年末はgirlfriendと遊ぶ予定なの」と話したり、

ディズニーランドで、車いすの人が入場口の担当をしていたり。

アメリカの建国を描いたミュージカルでは、本来白人の役を黒人が務めるなど、積極的に差別を減らそうという意識を持って社会が動いていることに驚いた。

Q3. なぜその場所(国・大学)、その期間を選んだか

-場所について

カリフォルニア大学サンディエゴ校

自身がアトピー性皮膚炎を患っていたこともあり、アトピーの最先端の研究ができる施設がいいと考えていた。

UCSDはアトピーの最先端の研究を行っているため選んだ。

-期間について

大学の研究室配属の期間を利用した。

研究室配属と長期休みを組み合わせてとれる最大の4カ月半を留学にあてた。

Q4. 留学に至るまでの準備について

1年前に様々な先生のところに訪問し、留学したい旨を伝え、留学先を探した。

また同時期に、トビタテ留学Japanに応募した。

その後、Visaや英語等の準備を行った。

Q5. 準備、留学中の両方について、「こうしておけばよかった」と思う反省点と、自分なりに工夫してよかった点

良かったこと:留学前に研究室に通い、出来る手技を増やしておいたこと。

留学先の先生とメールをたくさんして、現地の情報を知っておいたこと。

Q6. 留学していた場所について

アメリカのカリフォルニア州サンディエゴはとても住みやすく、気候もいい土地であった。お金持ちの多い土地であったので、治安も良かった。

カリフォルニア州でアジア人も多く、日本のことが好きな方も多く、人も暖かかった。

Q7. 留学中どのような人とかかわったか

ラボの先生や友達、クリニックの先生

同じ大学の友達、ホームステイ先の家族やその家族の友達、ご近所さん。

Q8. 英語の能力はどう変化したか

初めは、挨拶ができる程度だったが、4カ月半終わるころにはネイティブの話すスピードを聴きとれるようになった。

物事を考えるときも日本語より先に英語が出てくるようになった。

Q9. 留学のメリット/デメリットについて

-得たもの

自分への自信。広い視野

チャレンジ精神

-失ったもの

とくには思いつきません。

-得られなかったもの

しっかりした研究をするためには、4ヶ月半では足りなかった。

学校のカリキュラムの都合上、この期間の留学になるのは仕方なかったが、物足りない感覚だった。

Q10. 現地で苦労した話について

初めのころ、知っている人が少なく英語も聞き取れなかったため、苦しかった時期があった。

時間と、自ら一歩を踏み出し積極的に声をかけたことが解決のカギだったと思う。

Q11. 留学について意識し始めた時期とそのきっかけ

入学してすぐ、留学した先輩の話を聴いて興味を持った。

中学の時、10日ほどカナダに行ったことがあり、現地の学校での多様性の尊重や生徒が生き生きしている様子に心が魅かれ、いつか留学したいと思った。

Q12. 留学後の展望について

将来ゆくゆくはアメリカで働きたいと考えている。

卒後はUSMLEの取得も視野に入れて日本での初期研修を行いたい。

Q13. 留学へ行く前の自分へのメッセージ

充実した時間になるので、準備で大変なこともあると思いますが、あきらめずに頑張ってください。

Q14. 後輩へのメッセージ

留学は、自分の視野も考え方もいい意味で大きく変わると思います。

一歩踏み出してみたい!と思ったときには、踏み出してみることをお勧めします。

Q15. その他、言い残したことがあればどうぞ

Be honest to yourself!

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