INOSHIRU イノシルのロゴ

アジアNo 1 シンガポール国立大学に留学して

  • 著者:Yusuke Matsune
  • 投稿日:
  • 国名: /
  • 派遣先機関:シンガポール国立大学
  • 留学目的:臨床(クリニカルクラークシップ)

一問一答コーナー

名前:松根 佑典(Matsune Yusuke)
所属大学・学年:昭和大学医学部6年

留学先の国:シンガポール
留学先の大学(機関):シンガポール国立大学

留学の期間:6年次4月

留学の目的:臨床(クリニカルクラークシップ)
留学の費用(概算):50万円
-学費:15万円
-家賃:12万円
-生活費:13万円
-渡航準備(保険、航空券、Apartmentのdepositなど):旅行者用保険(大学で手続き)、航空券(往復10万)、WIFIルーターレンタルなど

プログラム(仲介してくれた機関/人):シンガポール総合病院(Singapore General Hospital)/昭和大にフェローできていた現地の先生
利用した奨学金:昭和大学の学生向け海外研修用奨学金(20万円)
留学中の住まい:病院近くのビジネスホテル

【プロフィール】

1992年鹿児島県出身。長崎県の青雲高等学校卒業。大学在学中に潰瘍性大腸炎で手術を受け、消化器一般外科医を目指す。低学年のころからボンヤリと海外研修に関心を持っており、実習先を考えていたところ、昭和大学の一般外科の医局からシンガポールでの外科実習を紹介してもらった。

大学入学時のTOEICは400点台であったが、国際医療福祉大学の押味貴之先生による医学英語の勉強会「チームメディックス」と市販のテキストで少しずつ医療英語や実用英語の勉強してきた。6年次にはTOEICで815点、医学英語検定の応用級まではなんとか到達したが、TOEFLやUSMLEなどで基準点を満たす実力は未だない。

大学の学業成績は真ん中程度であり、日ごろの進級試験もコツコツ勉強しないと合格できないポテンシャルなので凡人が取り組みやすい医学英語の勉強法やプログラムについて考えていきたいと思う。

 

【サマリー】

・アジア随一の名門校「シンガポール国立大学」

・多彩な留学生が集まる素晴らしい研修環境

・日本からの研修も幅広く受け入れている

Q1留学中にカリキュラムで学んだことについて

シンガポール国立大学の教育病院であるSingapore General Hospitalで4週間、大腸直腸外科の研修を行った。内容としては朝7時30分のカンファレンスに始まり、手術見学や内視鏡見学に参加した。手術室では術野に入り、鈎引きや糸切りなどをしながら、術式や解剖について教えてもらった。

世界大学ランキングでアジア第1位ということもあり、ニュージーランドやバングラデシュなど同じ期間だけでも様々な国から留学生が来ていた。国として教育には大変力を入れており、先生方や現地の学生も積極的に留学生と交流していた。また患者も国内のみならず周辺アジア諸国から多く来ており、まさに「アジアのハブ」というかの国の土地柄を理解することができた。

Q2カリキュラム以外の、留学先ならではの現地での生活について

国土は小さいが、ヨーロッパや中国、東南アジアの文化が混在し共存している。きれいな繁華街を少し抜けたかと思えば、アジアの雰囲気のただよう商店街があったり、仏教とイスラムの寺院、教会が同じ通りに並んでいたりといった具合である。また治安は良く、衛生環境も良好なので安心して暮らすことができる。狭い国で地下鉄が非常に便利なので観光もしやすい。

一方で非常に貧富の差が激しい社会だから、トラブルを避けるために貧民街には近寄らないことはとても大事である。また道端に唾を吐く事は禁止、国内にガムを持ち込まないなどシンガポール特有のルールを事前に調べておく必要がある。いずれも旅行ブックやインターネットに必ず記載がある。また管理社会でもあり、随所で警官と監視カメラが目を光らせている。

 

Q3なぜその場所(国、大学)、その期間の長さを選んだのか

-場所について

シンガポール国立大の先生と昭和大学消化器一般外科の医局で交流があり学生の実習先を紹介していただいたから。

 

-期間について

昭和大学のカリキュラムの都合上定められた期間だから。

Q4留学に至るまでの準備について

だいたい8か月くらい前からシンガポール国立大医学部の専用アカウントから申し込みの手続きを開始した。医学部長の承諾やワクチン接種の証明など用意する書類が結構煩雑なので早めに準備した方がいいと思う。また希望する施設や診療科に受け入れてもらえない学生もいた。以上より半年前までには手続きを開始することを勧める。

Q5準備、留学中の両方について、「こうしておけばよかった」と思う反省点と、自分なりに工夫してよかった点

研修の2週目くらいに発熱と腹痛で現地の日本人向けクリニックに駆け込んだ。シンガポールは駐在する日本人とその家族向けの病院がいくつかあるので前もって場所を調べておくと安心だと思う。あとは渡航者向けの医療保険にきちんと入っておかないと何かあったときに補償金が下りなくなるのでしっかり準備しておくことを勧める。

Q6 自分が留学していた場所について

地下鉄の最寄り駅から歩いて10分くらいのところにあった。アクセスは普通の人にとっては良いが患者にとっては遠い距離かと思う。最寄り駅から患者向けの送迎バスが出ていた。土地柄は安全で夜中でも病院の周りを女性や子供が歩いていた。

Q7 留学中どのような人とかかわったか

指導医の病棟班の先生方を中心に、バングラデシュから臨床フェローできていた先生やニュージーランドの医学部から来た留学生、シンガポール国立大の医学部生と交流した。

日本からも神戸大学や慈恵会医大などの学生が研修に来ていたので生活や手続きの情報をライングループの中で共有した。

Q8 英語の能力はどう変化したか

正直なところシンガポール特有の訛のある英語は聞き取りにくいので、実用英語の観点からは勉強しにくい。ただし、抄読会の論文や留学生向けに話しかけてもらえる場合は普通の英語だから基本的な英会話能力があればなんとかなるはず。聞き取りにくい英語を集中して聞く癖がつくのでリスニング力はついたかもしれない。

Q9 留学のメリット/デメリットについて

-得たもの

医学の勉強のみならず多彩な文化交流を楽しむことができた。

 

-失ったもの

シンガポールで日本と同じような生活レベルを保つにはとにかくお金がかかる。

-得られなかったもの

予想していたよりも英語力がつかなかった。

Q10 現地で苦労した話について

シンガポール特有の英語が聞きにくい。またとにかく気候が暑いので汗疹ができやすい人は塗り薬を持参すること。一方で室内の冷房がとにかく強力なので屋内では一枚羽織るものが必要だと思う。

あとクレジットカードを使う多くの場合はサインではなく、PINコードの入力を求められた。私はシンガポールに着いたその日にクレジットカードのPINコードを忘れていて慌てたので、PINコードは覚えてから渡航してほしい(笑)

Q11 留学について意識し始めた時期とそのきっかけ

海外研修自体は医学部2年のころにカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のサマースクールと付属病院の見学に参加して漠然とした興味を抱いていた。

消化器一般外科を志望診療科として考え始めた4年生のとき、医局の飲み会に参加させてもらった。そのときにはじめてシンガポールの留学の話を聞いた。そのあと調べると、アジアでも有数の大学であると知り本研修に志願した。

Q12 留学後の展望について

シンガポールの医療現場でも内視鏡や腹腔鏡など日本の消化器系の医療技術は大変役立っている。研修先でもアジアの様々な国の患者が来て治療を受けていた。アジアにおける途上国支援といえば感染症や母子保健のサポートが有名であるが、疾病構造が変化すれば消化器系をはじめとするがん治療の技術支援も大切だ。

しっかり日本で研修したのちはこうした技術支援や国際協力なども視野に入れ、自分の知識や技術を世界においてどのように役立てるのかということを考えたい。

Q13 留学へ行く前の自分へのメッセージ

昭和大学からシンガポール国立大の研修に参加した学生は未だいないので大学の実績や記録としても大切だと思う。準備の過程と実習内容はしっかり記録して覚えておくこと。

Q14 後輩へのメッセージ

語学力の厳しい基準点はなく手続きをきちんと行い母校の承認さえあれば参加できるプログラムとなっている。名門大学の実習としては結構参加しやすく、多彩な文化に関する教養も得られる。ぜひ積極的に参加していただきたい。

 

 

Q15 その他言い残したことがあればどうぞ

シンガポールの研修はもとより、上述の医学英語の勉強会についてもっと知りたいという学生はフェイスブックのメッセンジャーなどでぜひご連絡いただきたい。

コメントを残す