
メイヨー・クリニックで学んだ医師と患者の教育体制
一問一答コーナー
名前:藤原 啓 (Kei Fujiwara)
所属大学・学年:東北大学・6年
留学先の国:アメリカ合衆国
留学先の大学(機関):メイヨー・クリニック
留学の期間:2019年3月18日~2019年4月12日
留学の目的:臨床留学
留学の費用(概算):40万円弱
-学費:無料
-家賃:56.29ドル/日(最安のホテル)
-生活費:10万円前後(食費など)
-渡航準備(保険、航空券、Apartmentのdepositなど):航空券 往復115790円(デルタ空港)Wi-fiレンタル 250円/日
プログラム(仲介してくれた機関/人):大学の循環器内科
利用した奨学金:大学の奨学金(5万円)
VISA:なし。ESTA利用
保険:大学の学研災
留学中の住まい:ホテル
【プロフィール】
こんにちは、東北大学医学部医学科6年の藤原 啓と申します。部活は全学と医学部の陸上部で長距離をしています。将来は、脳神経外科の中の小児てんかん外科の分野に興味があります。この分野は日本では治療や体制で海外に比べ遅れをとっています。そのため、将来、この分野の勉強の為、フェローでの海外留学を考え、学生のうちに一度米国を見学し、教育体制や、外国人レジデント、フェローの受け入れ状況などを知っておきたいと思い、留学しました。卒後は、地元の岩手県で初期研修を行う予定です。
【サマリー】
・メイヨーの患者教育
・VIP患者とセキリュティー
・エビデンス重視の米国医療
Q1. 留学中にカリキュラムで学んだことについて
1.カテーテル処置見学
最初の1週間は、カテーテル見学でした。
見たいものを自由に見学して終わったら自由に帰宅するスタイルでした。強制はありません。モニター室から見学する形で、術野には入れませんでした。日本で見られない、ASDやPFOの閉鎖、運動負荷試験検査などを見ることが出来ました。どの処置室に行っても、技師さんたちは大変親切で、色々教えてくださりました。
2.CCU見学
基本的にこちらも見たいものを自由に見学して終わったら自由に帰宅するスタイルでした。
朝回診は朝8:30から始まり、日本と違って大体2~3時間ほどかけます。それぞれの患者さんの部屋の前で、研修医、看護師、薬剤師がプレゼンをし、上級医を交えてディスカッションが始まります。一症例10~30分程です。全部で18床でしたが、基本満室にはならず、患者さんがいるのは10床程でした。
夕回診は、いつもは3時頃から30分~1時間ほどでした。
CCUでは回診時、最初に医師だけでなく、医療スタッフ全員かなりしっかりとした説明も行い、その後、患者さん、そしてご家族の方々から医療スタッフにバンバン質問が飛んできて、それに対して医師だけでなく、医療スタッフ全員が答える形でした。
研修医の仕事は、カルテ入力など、あまり日本と変わりはありません。時間があるときは、先生が、医学的なことを教えてくださり、英語が分からなくても図に描いて説明してくれます。CCUでもスタッフの方々は非常に優しく、色々教えて頂けます。私は、心臓生理学や心エコーについて資料や論文を貰いつつ30分程講義して頂きました。
CCUのチーフ医師は1週間で、ローテートしているレジデント・フェローは2か月で替わっていました。
病室への出入りは、プライバシーの観点から原則禁止でした。
CCUは日本でも米国でも一部の病院にしかないため他の病院のICUから来たり、逆に別の病院のICUに行ったりと出入りもあるとのことです。
3.脳神経外科見学
実習先の先生と相談して自由にスケジュールを変えられるため相手方とのやり取り次第では、循環器内科以外の科の見学も自由にできます。私は、知り合いの先生の伝手で、現地にいる先生のお世話になり、脳神経外科を見学させていただきました。
セキュリティーなどの関係で手術などは見学で来ませんでしたが、日本人の先生について回診に同行させていただきました。
回診は患者さんが診察室に来る日本のスタイルと異なり、医療者側が患者さんの下に行くスタイルでした。一応、日本でもそのスタイルのところが少数ながらあるらしいです。これは、医療費が日本に比べて米国が高いから出来るのも一つの理由らしいです。
4.カンファレンス見学
自由参加です。至る所で様々なカンファレンスがあり、先生たちは聞きたい奴だけで出ています。昼食も出ます。カンファレンスに参加したい場合は、先生に日程を聞くか、病棟の掲示板、電光掲示板でも大体は把握できます。英語なのでなかなか理解できませんでした。
5.患者教育
メイヨーでは(米国の他の病院でもない)、患者に、疾患の一般的なガイドラインやメイヨーの治療方針、そして基礎知識を身に着けられるように、資料館や、専門の職業の人がいます。私は、知り合いの日本人の先生に、資料館を案内させていただきました。
日本では医師と看護師しかおらず、正直、医師は治療で手一杯で患者教育まで手が回りません。しかし、メイヨーではその間の患者教育の担当の職業の方がいます。米国式の分業制の正の側面の表れとかんじました。
患者も一見、日本よりずさんと思いきや、保険制度の違いにより、より高額な医療費が必要となるため、患者も自分の身は自分で守るという意識が強いとのことです。
実際、CCUを回っていても、患者さん、そしてご家族の方々から医療スタッフにバンバン質問(自分は英語が理解できなかったが、、)が飛んできて、それに対して医師だけでなく、医療スタッフ全員が答えていました。その前に、最初に別個でかなりしっかりとした説明も行っていました。
6.エビデンス
米国では日本よりエビデンスを重視(日本は軽んじる傾向にあるかも)。糖尿病のリスクやがんのリスクを減らすためにかなりきつい食事療法のプロトコルが制定されています。
上記の理由から、患者も自分の身は自分で守るという意識も強いです。
しかし、米国人はお肉砂糖大好き、きついのが苦手なので脱落も非常に多いみたいです。
そういう意味では、頑張るけどただがむしゃらな傾向にある日本とは正反対かもしれません。
ただし、それに加えて日本食は健康的で元々リスクが少なくそこまで食事療法しなくていい面もあるとのことです。
7.医師の自信
メイヨー・クリニックの先生方は、メイヨー・クリニックで医師をしていることに誇りを持っています。例えば、米国の一般的なガイドラインに対して、ある外科医には、「一般的にはこのリスク○○%はだが、メイヨーでは当てはまらない。だから手術のリスクはほぼない」等と言い切る方も多いらしいです。
8.VIP患者の利用とセキュリティー
メイヨー・クリニックは多くの政治家や王族等などが利用します。彼らは、命を狙われる可能性が高いので極秘に来ます(ちなみに、命狙われる率は政治的観点から、政治家>王族とのことです)。そのため、スタッフは、個人情報の取り扱いにはかなり厳しく教育されます。ID落としたら一発アウトです。悪用されます。
見学時、やたらセキュリティーにうるさく、手術どころか病棟にすらなかなか入れないのはそのためです。
ロチェスター空港はあるくせにビンが少ないのは、VIPが自家用ジェットで来る用の空港であるためとのことです。私たちが使えるのは、せいぜいシカゴ(セレブの町。トランプタワーあり)経由→ロチェスター空港か、ミネアポリス・セントポール空港→シャトルバスでロチェスターくらいです。
9.米国の研究室
知り合いの日本人の先生の研究室に訪問させて頂きました。
米国の基礎の研究では、ポスドク後、アテンド(補助金)の申請が通れば(色々と計画書など書類審査が大変だが)、誰でも独立して教授として研究室を持てます。一応所属は○○病院、○○大学ですが、研究は自分の裁量で行えます。
まず教授選に勝ち残らなければならず、その上ある程度所属組織の方針に従わなければいけない日本とはことなります。
失敗した時の責任も大きく、成功した時の見返りや自由度も大きいのが特徴です。
Q2. カリキュラム以外の、留学先ならではの現地での生活について
1.移動
交通の便はあまり良くないです。ミネアポリス・セントポール(ミネソタ州最大の都市。空港あり。)からロチェスターまではシャトルバスを主に利用しました。往復6000円くらいするので何回も行けないです。あと、夜遅くなった時、終バス注意です。
ロチェスター市内は、徒歩、バス、UBER、Lyftなど人それぞれ。UBER、Lyftがあると便利なので、サイトに登録しておくと良いです。
メイヨー・クリニック、ホテル間は、近いところとれば、徒歩で移動可能です。原則徒歩でした。
2.食事
病院の近辺にはレストランあり。大きなスーパーまで行くにはある程度距離があります。気候が良ければ歩けます。
アメリカのレストランはいまひとつで、日本より落ちます。
ハンバーガー、ポテト、ステーキ、オレンジジュース(特にステーキ)は、日本よりおいしいです。
朝食、夕食は、ホテル次第。なければ自分で調達します。
昼食は、病院内で食べられます。
近くに薬局があり、飲み物、冷凍食品、日用品、お菓子などは揃います。他に、カナディアンレストラン、マクドナルド、ケンタッキー、カフェがあります。小さ目の店でも飲み物、シリアル、カップラーメン、お菓子などは買えます。
夕食は、上記の店で冷凍食品を買い込んで食べるのがコスパが良いです。味も良いです。
レストランは近くには少なく、ダウンタウンにはあるが、割高でした。メイヨー日本人会も参照にすると良いです。基本的に米国において、Googleのレビューは甘いです。日本基準で考えないほうがいい。(米国の星4:普通 日本の星3:美味しい な感じでした)
スーパーマーケットの惣菜はまずいです。
日本からレトルトご飯、味噌汁、ふりかけ、お菓子を持っていくのも手です。調味料は、民宿みたいなところなら共有可能かもですが、ホテルではほぼないです。欲しいものあったら持っていくのが良いです。塩胡椒くらいは自分で持っていくのが良いです。醤油はなかなか手に入りません。
UBERを使えばもう少し遠くのモールやレストランに行けます。ホテルからシャトルバスもあります。
※以下、実際に行ったレストランです。
・Café Presto(~21:00)
セント・メアリー病院近くのアメリカ料理店です。ハンバーガーはまあまあです。
・Canadian Honker Restaurant(~22:00)
セント・メアリー病院近くのアメリカ料理店です。ハンバーガーは上記のCafé Prestoより美味しい気がしましたが、値段もその分高いです。夕方当たりは繁盛します。
・Newt‛s
美味しいと評判のハンバーガー屋です。値段はCanadian Honker Restaurantと同じくらい。あとは好み。でも若干安いかも。
・Dooley‛s Pub
飲み屋。パブ。ID(パスポート)要提出です。バックパックは持ち込み禁止で預けます。ハンバーガーは、味は悪くないのですが、小さいの2つとポテトで16ドル?くらいと高いです。飲み屋だから仕方ないのですが。
・Beetles Bar & Grill
日本人に人気のアメリカ風飲み屋、パブです。Quarry Ridge Apartment(メイヨー勤務の日本人が多く住むアパート。筋トレ会場。)に近いです。アメリカ風のビール(PIとか)が飲める。美味しい。量は日本のジョッキより普通に大きいです。ハンバーガーは美味しくないです。料理は全般的に微妙でした。
・Pasquale‛s Neighborhood Pizzeria
ピザ屋。美味しいです。しかし若干高めです。店内での食事、持ち帰り両方可能です。オードブルや持ち帰り冷凍ピザもあります。
・Terza
美味しいと評判のイタリアンです。ホテルの中(?)にあります。高いです。ランチ(平日のみ)だと単品だけで11ドルとかで食べられます。確かに美味しいです。またおしゃれな感じもします。しかし、日本なら同程度のクオリティで安く食べられます。平日昼にサラダとラザニアとミートボールを食べ、チップ含めて28ドルです。バケット(パン)とオリーブオイルも付いてきました。
・Human Garden
中華料理屋です。日本人の間では美味しいと評判です。春巻きは、キャベツの千切りが大きいが味は良いです。しかし、日本の中華料理屋の方が自分は好みです。チャーハンは、味は日本のみたく繊細ではないのですが、具沢山な印象でボリュームがある感じです。味は良いです。
・Pho Chau
ベトナム料理屋。個人的におすすめ。おすすめは、生春巻きとパッタイ(ベトナム風焼きそば。)です。生春巻きはモチモチしてタレも美味しいです。必食です。パッタイは、味が濃くて美味しいです。魚醤もついてきてかけるといいです。東京駅のものより個人的に好きです。チャーハンは、サンディエゴのみたくベトナムらしい癖が良くも悪くも少ないです。それと比べると、より万人受けするが個人的にはもの足りない感じもします。でも具沢山な印象でボリュームがある感じで普通に美味しいです。フォーも具沢山で美味しいです。けど時間が経つと伸びてくるのが玉に瑕です。
・買い物
・FRESH TYEME
セント・メアリー病院から一番近いスーパーマーケットです。食料品なら十分。その他の生活用品は乏しいです。
・Hy-Vee
上記のFRESH TYEMEより大きく、若干遠いーパーマーケットです。シャンプー等の生活用品も買えます。
・Target
総合スーパーマーケット。上記2つより遠いが、大きく、ドライヤーなどの家電製品も買えます。
3.携帯電話
現地でプリペイドの携帯を購入するなどして、現地で電話ができるようにすることは必要(上記のミネアポリス・セントポール-ロチェスター間の高速バスの問い合わせ、UBRE・Lyftを呼ぶ、緊急時のためなど)です。電話だけのものなら月10ドル程度で収まります。
ただ、出かける時などGoogle mapが使えるととても便利なので、余裕があればスマホをプリペイドで購入することを検討してもよいかと思います。Walmart 等で購入できます。
Docomoは1 day パケットを利用可能です。しかし、やはり通話料がデータ通信込みで1日980円と割高なので、別途でプリペイド携帯を買うべきです。僕は、データ通信無しの1ヶ月30ドルのプランを使っていましたが、思った以上にネットを使うので(道やおすすめスポット、そして時刻表などを調べる)、データ通信ありの1ヶ月45ドルのプランを強くすすめます。
ある先輩は、auのiphone限定の技で、AT&T系列のSIMカードがそのまま使えるため、現地でSIMカードを購入し、プリペイドのプランで利用していました。これは非公式な裏ワザ的なものなので自己責任でお願いします。しかも、SIMカード使えるかは機種次第です。興味がある人は自分で調べてみてください。
Softbankの人はアメリカ放題というプランが有るらしいです。
格安SIMのBiglobeは国際ローミングのみで、海外パケホーダイがないです。
ちなみに、Android携帯の人は、勝手に繋がるのでSIMカードを抜いておきましょう。
Wi-Fiは、メイヨー・クリニックにはフリーWi-Fiがあります。ホテルにもおそらくフリーWi-Fiはあります。外出時はフリーWi-Fiがあるところをたどっていた先輩もいますが、情報抜き取られる可能性もあります。ちなみに、ポケットWi-Fiを購入するのも一つの手です。私は、価格comというサイトを利用し(http://kakaku.com/mobile_data/world-wifi/)、その中からフォートラベルで500MB(通常プラン)を選んで注文しました。東京海上日動の保険に大学で加入しているので、フォートラベルの保険はつけなかったです。モバイルバッテリーは自分のiPhone用のもので行けたのでレンタルしませんでした。
4.持ち物
基本普段生活している上で必要なものを持っていけば大丈夫。一週間の旅行に行く位の分を持っていけば回ると思う。最悪不足したものは現地購入可。
5.服装
普段着は何でもよいです。
かなり寒いです。他の先輩曰く、6月でもかなり寒かったとのことです。4月はかなり寒いです。マイナス10度を平気で下回ります。防寒対策忘れずにお願いします。自分が行ったときは3月末から4月初めはそこまで寒くなかったのですが、その1週間くらい前は外に出歩けないくらい寒く、雪も積もっていたとのことです。
ちなみに日の出は7:00位と若干遅く、日の入りは20:00位(19:00でも明るい)とかなり遅いです。
6.医薬品
現地の医者にかかるのは面倒でかつ費用がかかるため、なるべく持っていくと良いかと思います。スーパー等である程度の薬は購入できます。
・おみやげ
アメリカには、実はあまりお土産を持っていく文化がないとのことです。主に日本人の先生に必要なら持っていく形でいいいと思います。
7.書類等
重要な書類(パスポート、ビザなど)はコピーをとって分けておきましょう。
国際免許証はとっておくと行動の幅が広がると思います。ただし、レンタカーを借りる時は、日本の免許も必要です。国際免許証は、日本の免許証のコピーでしかないです。私は、運転しないので取らなかったです。学生の運転はリスクが高く、気を付けましょう。
国際学生証は発行しましたが、使う機会はありませんでした。
8.散髪
海外だと高いので、日本で切っていくと良い。
9.過ごし方
ロチェスター市内は非常に安全です。夜中歩いていても大丈夫で、ジョギングも出来ます。私も部活動関係で自主練習をしていました。
ミネアポリス・セントポールは、夜中は流石に危険です。日中は大丈夫だと思います。気を付けましょう。
米国は全体的に物価が高いです。
平日は、病院とホテルの往復でした。
休日は、下記のスポットで観光をしたり、日本人の先生にバーベキューや、飲み会に呼んでいただいたりしました。
10.観光スポット
かなり田舎です。都会的なものは何もないです。
ただし、ダウンタウンにあるMayo Clinicの中心:Mayo BuildingとGonda Buildingは、有名なMayo兄弟の銅像、大理石の診療棟、ちょっとした博物館、芸術品ギャラリーがあり、おすすめです。
ロチェスター市内だと、湖や自然がいい観光スポット。湖は1万個あるらしく、暖かくなると釣りが盛んです。
主な観光地は、ミネアポリス・セントポールにある。
ミネアポリス・セントポールは、都会で色々買い物も出来ます。大きいショッピングモールもあります。美術館もあります。アメリカ4大スポーツ(野球のメジャーリーグ、アイスホッケー、アメフト、バスケ)のプロチームが全てそろっています。
しかし、往復6000円の交通費を考えるとそこまで頻繁には行けません。
Gondaは有名で綺麗でした。お土産も多いです。
Gondaやダウンタウンに行きたい場合、ただでバスに乗れました。それらしい顔をして、Helloと声をかけて乗車すれば問題なかったです。夜には本数が減ります。
Gondaやダウンタウンには、歩いても20分ほどで着きます。
※実際に行った観光地
・メイヨービルディング
言わずと知れたメイヨー本館です。記念館や、綺麗な待合所など一観光地としても有名です。医療は、主に外来中心です。
・プランマータワー
プランマー病を初めて論文にしたプランマー先生がデザインし建てた塔です。由緒ありです。図書館は利用可能です。学生専用の図書館もあります。他にも、歴代のメイヨーの先生が受賞したものや、創始者のメイヨー先生の最後のオフィスの再現や最初補オフィスの模型など展示もたくさんあります 。
・セント・メアリー病院
メインの実習場所でした。メイヨー・クリニックの分館です。本館よりは古いです。こっちは、外科系の手術か、循環器内科のカテーテルとか手技系が中心です。
11.建物
歴史あるプランマー塔が未だに残っている通り、日本より建築物が保存されています。しかし、日本より遥かに地震が少ないため、耐震基準が甘いため出来る面もあるとのことです。米国だと家建てるのも1か月で建ち、免震も不要みたいです。
12.筋トレ会
メイヨー勤務の日本人の先生を中心に、毎週水曜日17:30~と、毎週土曜日9:00~週二回行っています。場所はメイヨー勤務の日本人が多く住むアパートです。水曜日の筋トレ会後は夕食に連れて行ってもらえることもありました。先生方に尋ねれば紹介して頂けました。他に、バーベキューや飲み会にも招待して頂き、大変助かりました。
Q3. なぜその場所(国・大学)、その期間を選んだか
-場所について
私は、将来小児てんかん外科を専門にし、そのために日本より、手術、治療、医療体制、制度が進んでいる米国にフェローとして進みたいと考えています。そのため、大学の実習で選択でき、個人的な脳外科の先生の伝手もあり、更に米国屈指の有名病院であるメイヨー・クリニックを選択しました。
-期間について
実習開始前の春休みも利用したいため、3月の後半2週間と、6年生の4月の実習期間のうち前半2週間の合計4週間、留学しました。その上で、部活動や、マッチング、国試対策で忙しくなることが予想されたため、出来るだけ早い時期にしました。ミネソタ州は寒いため、もしかしたら、皆さんが行くときは、夏とか暖かい時期の方が良いかもしれません。私の時は、奇跡的に雪が少なく、出歩ける気候でした。
Q4. 留学に至るまでの準備について
1.部屋の探し方と実際に住んだ場所について
私は、向こうの先生が紹介してくれた場所で2nd street Inn & Suitesというホテルを予約しました。多くの学生はホテル宿泊とのことです。食事はホテルで出るかレストランかですが、近くのレストランには不自由しません。予約サイトはBooking.comが一番安いです(Expediaなどその他より)。しかし、当日ホテルに行ったら予約がされていなかったので注意が必要です。しかもサポートにも繋がりませんでした。他のサイトを使ったほうがいいかもしれません。サイトが悪いのか、ホテルが悪いのかは、今でも分かりません。
メリットは、病院から近い、安い、シャトルバスでミネアポリス・セントポール国際空港から直接向かえる、パン、マフィン、コーヒー、ジュースなどの朝食が無料、洗濯機、乾燥機が使える、何か印刷したい場合はフロントに言えばパソコンを貸してもらえる、部屋に電子レンジと冷蔵庫がある、等でした。
デメリットは、水回りが綺麗でない、建物が古く窓が閉まらない、Wifiが弱い、不安定(国試のネット講義がほぼ出来ない)、ヘアドライヤーはなく持参か購入が必要、といったところでした。
基本的に実習場所のセント・メアリー病院から近ければ問題ありません。
一応、参考なのですが、エアBNBというサイトを利用して、ホームステイをとった先輩もいました(https://www.airbnb.jp/host/homes?af=43720035&c=.pi0.pk52697687021_273694826805_c_349294612313&gclid=EAIaIQobChMI1_vwxYGp3gIVVwUqCh2wlgc9EAAYASAAEgIdofD_BwE)。自炊がしたかったとのことです。家賃も若干安いのですが、そこまで安くなく(2週間で8万円くらい)、ホームステイ先との相性やトラブルのリスクを考えるとリスクとリターンが見合ってないとのことでした。
2.ESTAについて
90日以内の滞在だと、ESTAを申請すれば、VISA免除になります。入国日、出国日、居住地、向こうでの連絡先(主に向こうでお世話になる先生)が決まれば申請可能です。私は、VISAは使用せず、ESTAを申請しました。
申請はここからです。
https://jp.usembassy.gov/ja/visas-ja/visa-waiver-program-ja/esta-information-ja/
申請の流れは下記の動画から見ることができます。
https://jp.usembassy.gov/ja/visas-ja/visa-waiver-program-ja/esta-information-ja/
3.航空券について
羽田空港からミネアポリス・セントポール国際空港までの直行便をデルタ航空から購入しました(https://ja.delta.com/jp/ja)。ロチェスター行きは本数が少なく、ほぼないです。成田からの直通便は探せませんでした。また、JALだと日本からミネアポリス・セントポールやロチェスターへの直行便は見つかりませんでした。往復で11万5790円でした。
デルタ航空(https://ja.delta.com/jp/ja)へのサイト登録は、公式サイトからでは不明なエラーが出てきて不可能なことがあったので、その時は、このサイト(https://milezine.jp/cant-join-in-delta-sky-miles-3879.html9)を参考にしました。
余談ですが、デルタ航空のマイルについて、国内線関連のお得な情報がこちらです。https://milezine.jp/%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%BF%E8%88%AA%E7%A9%BA%E3%83%8B%E3%83%83%E3%83%9D%E3%83%B3500%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%B3
ちなみに、アメリカの飛行機は、天候不良でキャンセルはよくあります。資金は余裕を持って準備しておいた方がいいです。日程は仕方ないです。ある先輩は、日本行きのフライトキャンセルになったそうです。
到着から入国審査完了までは、相場では1時間30分くらいと言われています。下記の高速バスをとるときはそれを目安に時間に余裕を持って予約すると良いです。
万が一、飛行機の到着が遅れ、バスや飛行機の乗り継ぎが間に合わなかった時は、交渉してみるのも一つの手です。
4.高速バス予約(ミネアポリス・セントポール-ロチェスター間)
ロチェスターシャトルサービス(https://rochestershuttleservice.com/)というサイトを利用しました。予約時間通りに来ないことは日常茶飯事です。連絡とるために携帯電話は必須です。もう行ったと思われる時間でもまだ来てないこともよくあります。夜遅くなった時、終バスに注意です。
ミネアポリス・セントポール国際空港―・2nd street Inn & Suites間で片道34ドルです。
アカウント登録をしておきましょう。
5.大学の教務課への書類提出
指示通りにしました。
6.奨学金
大学から5万円降りました。4年次の試験成績、CBTの成績、5年次の実習成績を基に判断するらしいのですが、応募者が定員に達しなかったので、全員採用でした。受け取ったら、留学発表会での発表が義務付けられました。
7.各種保険について
医療や損害賠償をカバーする海外保険旅行は必須です。医療は無保険だと日本より遥かに高額です。私は、学研災を利用しました。学研災か自分で見つけた保険に加入すると良いです。
私は利用しなかったのですが、レンタカーを使用する場合、十分な補償のある自動車保険、損害賠償保険が必須です。
7.メイヨー・クリニックへの提出書類
大学の循環器内科の秘書さん、教授、向こうの秘書さんの指示に従いました。
私は必要なかったのですが、患者さんと接する可能性のある臨床関連の見学内容によっては、事前に登録などの事務手続きが必要なこともあるようです。具体的なスケジュールを含めて、向こうの秘書さんとメールでやり取りはしました。
ただし、他国や、米国の他の施設、大学、病院に比べて、驚くほど書類は少ないです。基本的にメールだけで終わります。そのため、楽ではありました。
8.お金の管理、準備について
自分は基本クレジットカードで生活していました。アメリカではカードが使えるところがほとんどなので、困ることはほとんどありませんでした。カード会社としてはVISA、マスターカードが良いと思われます。得体のしれないカード会社だと、スキミングされたときなど万が一の時の補償などに乏しい場合が多いです。ちなみにJCBは対応しているお店が少ないです。
アメリカはサイン文化なのでしっかりカードの裏と同じようにサインをかけるようにしておく必要があります。
現金についてはキャッシュパスポートという、日本から入金できて現地のATMで引き落としができるカードを用意していきました。デビットカードとしての利用も可能です。
出発時に二万円程度ドルに換金して持って行きました。100ドル札など高額紙幣は偽物だと疑われたりして受け取ってもらえないことが多いです。換金時になるべく細かいものでもらうのがベターです。
クレジットやキャッシュパスポートの口座の管理として、オンラインバンキングで振り込みや残高確認できるようにしておくことは重要です。
デポジットなどの出発前の現金のやり取りには、為替証書、bank-checkといった郵便局の住所宛て送金を使うのも比較的安全です。大金を持ち歩くのは怖いです。
9.メイヨー日本人会HP
役に立ちます。必ず登録しましょう。滞在期間と居住地が分からなければ登録できないです。https://sites.google.com/site/mayojapan/about-mayo-japanese-society
Q5. 準備、留学中の両方について、「こうしておけばよかった」と思う反省点と、自分なりに工夫してよかった点
1.英語
一応、『トシ、1週間であなたの医療英単語を100倍にしなさい。できなければ解雇よ。』(https://bookmeter.com/books/242047)という本を読んでいきましたが、やはり付け焼刃ではげんかいがあります。出来れば、普段から勉強しておくべきです。
2.USMLE
今回は一応いりませんでしたが、多くの病院で、伝手ではなく正式にクリニカルクラークシップを行うためには、USMLE-Step1が必要です。また、必須でなくても、あれば出来ることも増えるかもしれないとのことです。自分の将来の目標、最終的な目標スコア、割ける時間、今目の前の留学への意欲程度、国試対策の進み具合、マッチング、部活動やその他活動との兼ね合い次第ですが、挑戦できるならした方がいいです。
Q6. 留学していた場所について
米国、ミネソタ州のロチェスターにある説明不要の有名病院です。立地、雰囲気的
に、日本だと、亀田総合病院が近い気がします。
かなり寒いです。他の先輩曰く、6月でもかなり寒かったとのことです。4月はかなり寒いです。マイナス10度を平気で下回ります。防寒対策忘れずにお願いします。
ちなみに日の出は7:00位と若干遅く、日の入りは20:00位(19:00でも明るい)とかなり遅いです。
田舎で都会的なものは何もないですが、ダウンタウンにあるMayo Clinicの中心:Mayo BuildingとGonda Buildingは、有名なMayo兄弟の銅像、大理石の診療棟、ちょっとした博物館、芸術品ギャラリーがあり、おすすめです。
ロチェスター市内だと、湖や自然がいい観光スポット。湖は1万個あるらしく、暖かくなると釣りが盛んです。
ミネアポリス・セントポールは、都会で色々買い物も出来ます。大きいショッピングモールもあります。美術館もあります。アメリカ4大スポーツ(野球のメジャーリーグ、アイスホッケー、アメフト、バスケ)のプロチームが全てそろっています。
Q7. 留学中どのような人とかかわったか
主に、メイヨー・クリニックにいらっしゃる日本人の先生のお世話になりました。実習中のアドバイスやお世話、スケジュールの紹介、病院、研究室の案内、患者教育の説明、筋トレ会、飲み会、バーベキューと大変お世話になりました。
Q8. 英語の能力はどう変化したか
1か月いると、やはり日常会話はある程度できるようになってきます。しかし、カンファレンスを理解するのは難しいです。レクチャーは、メイヨーの先生は、分かるまで親切に丁寧に教えてくださり、大変勉強になりました。
やはり、帰国すると元に戻ってしまいます。継続的な努力が必要です。
Q9. 留学のメリット/デメリットについて
-得たもの
・メイヨー・クリニック独自の患者教育制度について
・メイヨー・クリニックの患者層、セキュリティーについて
・米国の医学教育について
・米国の医療制度について
・エビデンス重視の米国医療、教育について
・症例数の多い、米国外科研修について
・米国医療の光と闇について
・日本と米国の研究者の待遇の違いについて
・米国留学に必要なことの情報
・メイヨー・クリニックの日本人の先生の働き方について
・日本人の先生方とのつながり
-失ったもの
・お金
・春休みの最後の2週間
・時間
・部活動での走力
-得られなかったもの
・米国人医師との強いコネ(←当たり前です)
・推薦状(←当たり前です)
・アメリカ4大プロスポーツ観戦(←直前だとチケット買えませんでした、、)
Q10. 現地で苦労した話について
やはり、向こうの先生や、医療関係者の説明や、レクチャー、カンファレンスを全て理解することは厳しかったです。やはり英語は出来た方がいいです。
あと、初日、サイトが原因なのか、ホテルが原因なのか今でも分かりませんが、予約がきちんとされてなかったです。自分には確認メールは来ていたのですが。サイトやホテルを探すときは、ネットの口コミや信頼性なども見た方がいいかもしれません。
Q11. 留学について意識し始めた時期とそのきっかけ
USMLEという試験が存在すること、大学の先輩方から留学に行ったとかの情報を聞いたり、3年次と6年次に行けるとか聞いていたので、とりあえず漠然と行ってみたいと自然に思うようになりました。3年次は基礎医学で留学してきました。5年次の脳神経外科と小児科神経グループ、てんかん科の実習を通して、将来、小児てんかん外科をやりたいと思うようになり、そのために米国にフェローで行きたいと思うようになりました。
Q12. 留学後の展望について
いつまた留学できるのか、そして本当にする機会に恵まれるのか未定ですが、とりあえず、USMLEをとることを目標に頑張ります。
Q13. 最後に一言(後輩へのメッセージなど)
とりあえず、行けるならどこでも留学してみた方がいいです。話を聞くだけよりも、実際に行ってみて、自分の目で確かめてきた方が印象にも残りますし、イメージと違う経験が多々あります。
もし何か聞きたいことがありましたら、誰かフェイスブックとかの共通の友達に聞いてみるか、下記のメールアドレスに連絡するかお願いします。
Q14. その他、言い残したことがあればどうぞ
種々の理由から、のせるかどうか迷いました。
以下は、メイヨー・クリニックや+α他の施設で働いている日本人の先生方数人にインタビューをしたり、飲み会など聞いたことの箇条書きしたものです。
ですます調になっていません。
中にはかなり偏った意見や独特な考え方もあると思います。
あくまで米国という一国の特定地域で勤務されている一部の先生方の意見を、更に私が感じ取って変に解釈してしまったかもしれないものばかりです。
あくまで参考程度にとどめてください。
これがすべてだとは思ったり、鵜呑みにしてしまったりせず、色々な意見、考え方を取り入れたり、自分で見に行ったりしてください。「百聞は一見に如かず」です。
不快になられた方、大変申し訳ございません。
・臨床留学
・方法(2通り)
・アメリカの専門医を取るためのレジデンシープログラムに入る方法
→アメリカに永住することを決めているなら(マッチは極めて困難)何をしてでもこちら
・非正規のフェローシッププログラムに入る方法(主に日本で10年前後は臨床をして、専門医、学位などを取ってから専門教育のために留学。)
→アメリカで仮に正規スタッフで雇用されたとしてもアメリカの専門医のなさ故に不安定な印象
→帰国を前提として考えるならば、悪くはない
→フェロー経れば、非正規雇用がある(脳外科、心臓血管外科の心臓移植のみ、心臓扱いのみ等)
・コネがなければ、めちゃくちゃUSMLEの点数が高くても、ほぼ無理
・逆にコネがあれば何とかなる。レジデンシーでもフェローでも。
・海軍病院の推薦状のコネはかなり弱い。ほぼないようなもの。通訳だし。
・海軍病院でのコネは、3通のうち、最低一つは希望診療科のやつが必須。いくらかは他科の先生の」推薦状でもいい。
・研究留学のコネも、そこでいい結果、印象が出なければ逆にマイナス。リスク大。
・留学するには、医局との兼ね合いも大事。
・応募が勤務年数とかあるから、その間、1年だけいていいところかつ別の科(総合診療科)などに在籍するのも選択肢の1つ。
・フェローからだと正規雇用きつい。レジデンシーなれるのはごく一部。
・レジデンシーになってもその先、米国で、アテンドで非採用も非常に多い。
・USMLEはあって始まる。何点でも。
・特に脳外科。日本人で直接レジデンシーはほぼ無理。今までの歴史上で1人。
・何か所も米国の脳外科で実習してアピールし、良い推薦状をたくさんもらうのが必要条件。
・フェローですら、手術できるという実績があって初めてとってもらえる。
・あと、英語喋れるのは最低限。
・更に米国の保険診療とかにも精通しなければいけない。
・USMLE Step2 CSの発展形みたいなのが、普通に日常診療に来る。
・医学の発展度合い
・医学の発展、エビデンスの中心はやはりアメリカ。
・夢の国ではない。負の側面も多い。
・分野による。アメリカの医療が進んでいるというのは欧米信仰によるところも。
・アメリカ医療は非常にセルフマーケティングが重要視。
・有名な〇〇先生は手術が下手くそだったという話は後を絶たない。
・本当に上手い先生が一定数はいる。
・数は多く経験できる。
・アメリカ永住にどこまで本気か、専攻したい分野の日本の位置付けをよく見ておくのが大切。
・上位は米国の医師の方が上。平均は日本の方が上な印象。
・レジデンシーもしっかり分かっている訳ではない。米国の学生の方が勉強しているのは嘘。
・米国の教育はエビデンス重視。正論で相手を負かす感じ。
・米国は、レクチャーとか、形だけにこだわる。側で患者死んでいても。
・日本の教育は感じろ。
・米国人に日本式の教育をしても無理。
・米国は、日本以上に階級社会。アテンド>フェロー>レジデンシーは絶対。
・米国では、どんなに無能な上級医(たくさんいる)に対しても意見は不可能。
・日本だと、実力認められれば、一目置かれ、上にも意見出来る。
・フェローでも使えないやつも。(別の大事でないところに飛ばされる。)
・日本もしくは米国での研修経ずにフェローなんて使い物にならない。
・それでも、フェローは、まだどっかの国の専門医ありのため、それなりの扱いを受ける。
・逆ルートでのフェロー→レジデンシーは、そうであっても一番下扱い。
・しかも、一度やったこともう一回。簡単すぎて意味ない。
・それを楽しめる人ならいいのだろうけど。
・専門医になっても収入が低い(年収600万円)イ〇ドとか、テロがしょっちゅう起きていて命の危険にさらされているパ〇〇〇ン等の中東諸国は、米国での永住権や生きていくための高収入を得るのに必死。
・日本は?安全だし、飯も美味しいし、収入も米国ほどでないにしても低くはないし。必死でやる人は少ない。
・逆に、日本は門戸が非常に狭く、外国人が医師免許取るのはほぼ不可能。
・確かにイ〇ド人のレジデンシーはいくらかいる。
・同じアジアでも、生活水準や、年収が違い、母国語が実質英語のイ〇ドとは状況が違う。
・USMLEスコア
・外国人は、米国人より10~15点高くとるのが相場。20点なら万全。
・2026年問題もあるし、早めにとったほうがいい。
・基礎医学だし、時間制限もあるから、勉強たくさんしてもいい点数を取れるわけでもない。
・取れる人は、勉強しなくてもとれる。
・Step1、Step2CNでいい点を仮に取っても、Step2CS(面接)で落ちればレジデンシー無理。水の泡。
・学生のうち、研修医でも時間あるとき(小児科、産婦人科、麻酔科等)、大学院時代等、いつでもいい。川尻先生は、大学院時代を利用した。
・推薦文・レター
・かなり大事
・初期研修で海外帰りの先生がいる病院で伝手を作ってレジデンシーとかもあり(横須賀・沖縄米海軍病院、聖路加、亀田、東京ベイ、手稲など)
・フェローからレジデンシーに行く場合、フェロー時代の論文(20~30本。2~3本だときつい)や、評価、推薦書が非常に大事。
・学校の成績
・ある程度見るのではという話もある。(よく分からない海外の医学部の成績悪い人間をとるか?)
・でも海外の医学部の成績なんて見ても分からない気もする。
・脳神経外科
・昔は、脳外科すら、外科レジデンシーから、脳神経外科フェロー。
・今は、直接、脳神経外科レジデンシー(他の外科いらないから?)。
・あまりレジデンシーの事は、メイヨーのフェローでも良く分からないとのこと。
・ハワイ大学とかならもしかしたらレジデンシーで行けるかも。
・日本人でレジデンシーになった人は聞いたことがない。
・フェロー→レジデンシーも絶対数が少なくて聞いたことがない。
・確かにイ〇ド人のレジデンシーはいくらかいる。
・同じアジアでも、生活水準や、年収が違い、母国語が実質英語のイ〇ドとは状況が違う。
・確かに米国は手術ミスも多いが、件数が多い以上仕方ない。
・きれいな日本の手術が世界的に本当に評価されているかも大事。
・心臓血管外科
・昔は、外科レジデンシーから、心臓血管外科フェロー。
・今は、直、直接心臓血管外科レジデンシー(他の外科いらないから?)。
・莫大な年収は、アテンド(指導医)にならなければ手に入らない(年収5000万以上。年+1000万)。
・レジデンシー経ないでアテンド(専門医)にならなくても、フェロー経れば、非正規雇用はある(心臓血管外科の心臓移植のみ、心臓扱いのみ等)(年収3000万位)。
・レジデンシーになるのは相当厳しい。
・一緒にUSMLE受けて海軍病院に行った人で、まだ留学すら始められてない人も。
・USMLE Step1 250オーバーのインド人でも、まだなれない。
・仮マッチ(その後10人に1人しかレジデンシーになれない。蹴落としあい。臨床実習みたいなことをする)にフェロー辞めてなったとのこと。
・USMLE Step1 270あってもなれるか分からないとのこと。
・あと、論文30本と著名な心臓血管外科医3人の推薦状が必要あれば変わるかもとのこと。
・あと卒後年数が重要。
・日本で心臓血管外科専門医とってからレジデンシーは無理。どっちか。
・知っている人で、日本人レジデンシーで、一番日本での勤務が長かった人は6年。(http://www.tokio-mednet.co.jp/.assets/2018%E6%A8%AA%E5%B1%B1%E8%A3%95%E6%AC%A1%E9%83%9E.pdf)
・確かにイ〇ド人のレジデンシーはいくらかいる。
・同じアジアでも、生活水準や、年収が違い、母国語が実質英語のイ〇ドとは状況が違う。
・フェローは簡単になれる。
・レジデンシー教育は正直そんなに良くはない。日本の研修のほうがいい。
・レジデンシー教育では術後管理もしない。
・患者の容態が急変しているのに本読んでいる医師。
・移植医療などに命を捧げたいならアメリカ永住はいい。
・バイパス、大動脈、弁膜症ほとんどの部分で日本が優っている印象。
・移植は日本ではドナーが少ない(法律で制限)
・日本で移植は行っているが、やっている病院は少ない。
・日本の移植手術は手術時間長すぎ。
・得られるもののある先生は2割位(残り8割はなし。)。
・論文書きまくっている著名な先生が手術下手とか普通。
・5000万円以上貰ってふんぞり返っていて手術下手(1か月に一人殺している?)な医師も。
・諸外国のフェローより下手くそなアテンド(指導医)もザラ。
・米国レジデンシーも実力ないくせにわがまま放題も。
・フェローでも使えないやつも。(別の大事でないところに飛ばされる。)
・日本もしくは米国での心臓血管外科研修経ずにフェローなんて使い物にならない。
・そもそも縫合とか手術が雑(米国、カナダ)。
・日本で海外と同じような手術をしたら一発で首。
・米国のレジデンシー、フェローでの必要手術件数の書類、大体水増し。
・米国人はマーケティングのために盛りまくり、嘘つきまくり。
・米国人も大概だが、日本人も海外の経験盛りまくり。
・実際ただ見学していただけの人や、何もしてない、事実と違うことも。
・少なくとも自分の経験の負の側面をいう人はいない(自分のキャリアの価値を下げるから)。
・フェローを経て、米国の某大学で非正規ポジションを獲得(移植で年収3000万円位)した人も。
・ホームページなどやっていることが派手な印象。
・某大学の某教授は、米国、カナダでの専門領域と大学での専門領域が違う。
・某大学の某元教授も、カナダ、米国と修練し、論文もたくさん書いたが、手術が下手で1年でクビらしい。その後は、〇〇会とか、各地を転々。本当は手術なんかせずにただ見学していただけか、日本に適応できなかったか。
・消化器外科
・米国の医師がわざわざ日本に見学に来るくらい、日本の方がレベル高い。
・欧米から学ぶことはあまりない印象
・腫瘍の治療(手術、化学療法、放射線治療)は日本の方が上。
・外傷外科は日本にはない。米国に行くしかない。
・呼吸器外科
・腫瘍の治療(手術、化学療法、放射線治療)は日本の方が上。
・内科
・最初の2年間は内科レジデンシーとして全ての内科を回る。
・内科レジデンシーの後、フェローで専攻を回る、もしくは家庭医の道(メイヨーはフェロー。普通はフェローでない)へ行く。
・循環器内科
・見た感じは、メイヨー・クリニックは、教育的な感じがあって良かった。
・日本の○○大学の循環器内科よりも色々やっていて、臨床も研究も優れている。
・正直。日本の方が上。運動負荷カテーテルなんて誰でも出来る。
・データ、エビデンス重視って言って側で患者死んでいる。
・米国は、レクチャーとか、形だけにこだわる。側で患者死んでいても。
・論文のビッグデータなんて偽装。
・カテーテル会社や、製薬会社の後ろ盾で資金提供を受けているため、それらに都合がいいデータ、論文がエビデンスとして出ている。
・感染症内科
・喋りの上手さが左右。
・教育面で優秀になる人が多い。米国帰りの教育医に需要あり。
・でも、米国の経験生かして、新しい治療とか、自分だけの専門とかにはなかなか至らない。
・手技の上手下手で明らかになる外科系よりはぬるい。
・糖尿病内科
・喋りの上手さが左右。
・教育面で優秀になる人が多い。米国帰りの教育医に需要あり。
・でも、米国の経験生かして、新しい治療とか、自分だけの専門とかにはなかなか至らない。
・手技の上手下手で明らかになる外科系よりはぬるい。
・麻酔科医
・日本の心臓血管外科医(自分)の方が、米国医の麻酔科医より、気管挿管が上手。
・いつも時間に遅れるのは、麻酔科医が遅いせい。
・家庭医
・誰でもなれる。
・それで、年収も3000万円超える。
・研究
・論文のビッグデータなんて偽装。
・日本人の先生は、良いデータとかもまとめているが。
・カテーテル会社や、製薬会社の後ろ盾で資金提供を受けているため、それらに都合がいいデータ、論文がエビデンスとして出ている。
・大事なこと
・何を一番重視するかが大切。(収入、教授、地位、名誉、手術、論文、教育、米国永住?)
・そうすれば、方向性がおのずと決まってくる。
・初めから、初期研修終えてまで志望科が変わらない人は7割。残り3割はどこかで変わる。
・儲ける方法はいくらでもある。(米国非正規、米国家庭医、透析、美容整形、株、起業等)
・心臓血管外科の未来(余談)
・どんどん、循環器内科領域(カテーテル、TAVI)が拡大し、開胸手術(オープン)が減少。
・消化器外科も、内視鏡治療や、腹腔鏡、ラパロ、ダヴィンチ等がシェアを拡大。
・呼吸器外科も胸腔鏡下手術がシェア拡大。
・心臓血管外科医や外科医に未来はない。
・某先生は、カテーテルも開胸手術も両方できる万能な外科医になりたいとのこと。
・専門分野ばっかりやっているのもいかがなものかと。
・心臓血管外科医と脳神経外科(余談)
・心臓血管外科と脳神経外科はかなり違う。
・心臓血管外科よりは神経内科を回った方がいい。
・冠動脈縫合(肉眼、太い糸、血管が層構造)と、脳血管縫合(マイクロ、細い糸、薄い血管)は全く別
・体外循環使うかな?
・脳外科のCEAは、心臓血管外科ではやらないかな。頸動脈周囲の解剖にやたら時間かける(神経を傷つけないように?)
・心臓血管外科では、カテーテル挿入や、バイパス手術(ここからカテーテル)での頸動脈周囲の解剖は早い。パパっとやる。
・頸動脈周囲の解剖を覚えるのには役に立つかもしれないが、初期研修で他に学ぶべき事があるときに、そこまでしっかり出来る?
等という意見や考え方を聞くことが出来ました。