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おったまげー台湾

  • 著者:華岡 晃生(金沢大学医学類卒)
  • 投稿日:
  • 国名:
  • 派遣先機関:台北医科大学
  • 留学目的:臨床実習

一問一答コーナー

名前:華岡 晃生(Kosei Hanaoka)
所属大学・学年:金沢大学病院 1年目
留学先の国:台湾
留学先の大学(機関):台北医科大学
留学の期間:医学部6年
留学の目的:臨床実習
留学の費用(概算):渡航費
-学費:0
-家賃:0
-生活費:5万円/月
-渡航準備(保険、航空券、Apartmentのdepositなど):航空券、保険、健康診断
プログラム(仲介してくれた機関/人):金沢大学
利用した奨学金:トビタテ留学プログラム
VISA:無
保険:大学指定の海外保険
留学中の住まい:寮

プロフィール

出身は石川県。高校二年生のときに僻地の病院の病院長が地域医療に徹する姿に感銘を受け医師を志す。京都で一年、浪人時代を過ごし金沢大学医学類に入学。現在は城北病院研修医1年目。4年次は診断学が好きで、如何に一発診断を格好よくするかが医者としての真価だと勘違い。離島実習や、ハワイ・台湾・ニューヨーク・デトロイトの短期留学をきっかけに診断の向こう側に必ずしも患者さんの幸福があるわけではないことを痛感する。特に、ハワイでホームレスなど社会的弱者の方々に出会い、彼らの不健康を根本的に治すには医療だけではなく、あらゆる側面からのアプローチが必要だと気づく。福井県高浜町のまちづくりアカデミーに参加し、「地域のつながり」が健康に良い影響をもたらすことを学ぶ。将来的には、様々な分野との協働を実践し、住民主体の健康のまちづくりをプライマリケア医の立場から志す。

サマリー

・台湾が身近な存在になった。
・歴史や文化を学ぶ楽しさを学んだ。
・社会を大きく変えてみることで新たに得られる日本の視点に気が付いた。

Q1. 留学中にカリキュラムで学んだことについて

今回の交換留学で家庭医療科、中国伝統医学科、リハビリテーション科の3科を実習しました。各科で外来見学をしましたが、特に印象に残ったことは患者数の多さです。少ない先生でも1日に100人弱、多い先生だと150人以上の患者を診ていました。この驚きの患者数は台湾の医療制度に因るものであると個人的に考えました。台湾では1995年に日本と同様の国民皆保険制度を導入し、一回の外来では50元~350元(日本円にすると200円~1400円)しか掛かりません。医療制度が与える社会への影響を大きく実感することができ、社会的健康という観点から医療を見ることの重要性を感じました。
次に、印象的だったのは東西医学の融合です。中国伝統医学科の教授が顔面神経麻痺を抱える患者の胸部のツボを指圧し始め、2分ほど経過すると徐々に顔面神経麻痺による症状が和らいでいきました。その後、鍼灸治療を終えると顔面神経麻痺はすっかりと軽快してしまいました。教授は「数日経つとまた麻痺が徐々に出てきて、また治療をしての繰り返しで徐々に良くなっていく。当然こんなに良く効かないケースも存在する。」と仰っていました。東西の医療融合により医療の質や患者さんのQOLをさらに向上させることができるのではないかと感じました。

Q2. カリキュラム以外の、留学先ならではの現地での生活について

暇さえあれば、出かけていました。台北の主要な観光地は行き尽くしたと思います。台湾と日本の関係は深く、日本人があまり知らない事実も多いように感じました。例えば、日本人がよく行く九份です。九份とその隣町の金瓜石はゴールドラッシュで栄えた土地です。黄金博物館には日本統治時代に鉱山で現地の人々が日本人によって過酷な状況下で働かされていた事実が記されています。現在、台湾は日本にとって親日国として知られていますが、その裏側や親日たる所以を探ると奥は深いです。

食べ物や交通網には不自由しませんでした。そして、いずれも日本より安価です。お蔭でカリュキュラム以外も充実していました。

Q3. なぜその場所(国・大学)、その期間を選んだか

ー場所について
台湾を選んだ理由は以下の3点です。1点目は日本と同じ国民皆保険制度を導入している国として、どのような現状があるのか学習するためです。2点目では日本では、なかなか根付いていない家庭医療が台湾では機能しており、台湾での家庭医療の実際を学ぶためです。3点目は、私は大学の2年次から漢方の勉強をしていたので中国伝統医学の本場の医療を見学するためです。

ー期間について
大学の受け入れ期間として定められていたからです。

Q4. 留学に至るまでの準備について

私の場合は、ハワイのJABSON(The John A. Burns School of Medicine)への1ヶ月の臨床留学が決定していました。それに伴い、トビタテ留学JAPANの奨学金を得るために、留学期間を延長する目的で学内のプログラムである台北医科大学に応募しました。

留学に至るまでに英語力の向上と医学知識のブラッシュアップを目的に準備を進めていました。

初めに、英語力の向上についてはオンライン英会話のレアジョブを受講していました。毎日好きな時間に受講が可能でおススメです。レアジョブの教材であるDairy News Articleを毎日音読し、発音やリスニング力の向上に努めました。その他に、検定試験は英語検定を受講しました。聞く・書く・話す・読むの4技能が揃い、検定料が安く、取り扱われる話題が科学や政治など幅広く興味を持って取り組むことができたので選びました。留学先でTOEFLの成績表の提出が必要な方は注意してください。私の場合は必要なかったので、英検を受検しました、

医学知識の面では、「米国式症例プレゼンテーションが劇的に上手くなる方法」や「First Aid」を用いて勉強しました。診断学が好きな方にはNEJMのClinical Problem Solvingもおススメです。

Q5. 準備、留学中の両方について、「こうしておけばよかった」と思う反省点と、自分なりに工夫してよかった点

医学英語は読めるが、咄嗟の瞬発力がなく苦労しました。日常の実習で交わされる医学用語を単語レベルでよいので変換できるか訓練をすることが効果的です。

英語のプレゼンテーションの型を上記の本を用いて友人と練習したため、留学先ではスムーズに行うことができました。

Q6. 留学していた場所について

台北は、台湾の首都で、整備された車線が通り、賑やかなショッピング街や近代的な建物がある大都市です。竹の形を模した高さ 509 mの超高層ビルである台北101にほど近い場所に台北医科大学は所在しています。台北はまた、屋台で食べ物が売られる活気ある風景が魅力的で安価で美味しい料理が食べられます。個人的には、豆花がおすすめです。

台北市は金沢より湿気が強く蒸し暑い空気に包まれ、天気予報が全くと言っていいほど当たらない土地でした。金沢には「弁当忘れても、傘忘れるな。」という諺がありますが、それ以上に台湾では突然のスコールのような大雨に度々見舞われることがあり、現地の人々は必ず折り畳み傘を携帯していました。

Q7. 留学中どのような人とかかわったか

琉球大学、昭和大学からの私と同じような留学生。現地の学生には観光に連れていってもらいました。台湾人は温かく、人懐っこい性格で台湾流のおもてなしで様々な場所に一緒にいきました。また、日本人が一人でうろちょろしていると、よく現地の方が大丈夫かと話しかけてくれました。
オリジナルの名刺を作成し、自分と金沢、日本についてアピールしました。

Q8. 英語の能力はどう変化したか

英検準一級

Q9. 留学のメリット/デメリットについて

ー得たもの
日本の医療制度を俯瞰して捉える視点。

ー失ったもの
国家試験の勉強時間

ー得られなかったもの
とくになし

Q10. 現地で苦労した話について

外来見学が、中国語繰り広げられるので中国語を一切わからない私にとっては苦行でした。ですが、言葉はわからずとも、臨床風景を見学することは非常に有意義です。

Q11. 留学について意識し始めた時期とそのきっかけ

入学時から大学に入ったら、たとえ短期であっても留学を経験したいと考えていました。医師として、国際的に活躍したいと考えていたからです。

Q12. 留学後の展望について

医師5年目から9年目の間に再度、留学をしたいと考えています。

Q13. 留学へ行く前の自分へのメッセージ

台湾は安全で、温かい国です。

Q14. 後輩へのメッセージ

お金が無くて留学に躊躇している人へ。トビタテ留学やイノシルプロジェクトなど方法はたくさん転がっています。そこを自分で調べて、最良のプランを計画していけるかどうかが鍵です。計画を立てることそのものが能力を向上させる良い機会となるでしょう。応援しています。

Q15. その他、言い残したことがあればどうぞ

台湾日記を毎日インスタ(@kosei_hana)にアップしていました。気になる方は見てみてください。

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